長女の口癖は「もったいない」
もったいない婆さん、という絵本が流行ったが、長女はまだ5年生。「私、もったいない5年生なの」だそうだ。そんなもったいない5年生は、普段捨てるものを、リサイクルするのがお好き。使い捨てマスクを集めて机の引き出しに溜めている。私が捨てようとすると「もったいない」と言って奪う。何に使うのか尋ねると「リサイクルバッグだよ」と言った。数日後、彼女は手提げバックを作った。けれど、明らかにバックとしての機能は果たせていない。大きさに対して、中身が見合っていない。「中身なあに?」開けてびっくりえんぴつ一本。けれど彼女は「これはバックなの」と笑った。彼女の瞳はキラキラ輝いていた。うん、それでいい。と母は思った。
