①私は会社員時代に、あるアフリカの国との仕事を担当していた。私より年上の方を含む男性4人と共に、男尊女卑が色濃く残る村を訪問することになった。村人にとって、初めて聞く“日本”という国であり、ましてや私たちの会話である日本語は初めての外国語であった。
私たち出張者は、日本人同士でもコミュニケーションが固いため丁寧に会話し、“さん”付で呼び合っていた。ある日、村人と円陣を組んだミーティングが開催された。村人の参加者は男性のみで、日本人男性を「〇〇さん」と呼ぶ。雰囲気をつかむ賢い方々だと感心していたところ、私のことを「△△」と呼びつけた。最初は聞き間違いかと思ったが、何度も「△△」と言う。賢いのか、どうか、、、未だに解決できない。
日本人の持ち物が気になり欲しいらしく、そういう時は妙に人懐っこい。私たちが持参した工具は無償で提供した。帰国を控えた前日、私と一番会話をした若い男性から携帯メールが届いた。そこには私の携帯について「leave it to me.」とあった。うーん。
