好きな人がいるイベントがあり直感と衝動で「そうだ、京都に行こう」と立ち上がる。
夜行バスは前々日に予約、前日会社には有休を申請、長野からの夜行バスに飛び乗る。
そしてバスの中で気づく。もしかしたら、財布がないかもしれないことに。
薄暗いバスの中、確かめる方が怖くてとりあえず寝ることにした。
そして7時間かけ京都についた5時!!
着いた感動もそこそこにトイレに移動して財布を探す。
荷物を全部出してみても、法螺貝はあるのに財布は見当たらない。
法螺貝はあるのに、財布がみあたらない。
意味がわからない状況に陥る。
paypay には2万円
身分証明なし、クレジットカードなし、小銭袋に現金800円程度。帰りの切符なし。
そうだ、カマズの子どもたちを見習おう。旅は財布を落としてからだったはず!
?交番にお金を借りに行く。
「それは大変でしたね。交番ではお金は貸すことができないので、誰かに連絡して貸してもらうとか、お金をかしているところに相談するとかどうですか。」
?プロミスへ
スマホで必要事項を入力。そして、身分証明の写真の送信が必要になるがない!電話で問い合わせてみる。「それは大変ですね。なんとかできたらいいのですが、身分証明がないと、、、申し訳ありません。どうかお気をつけて」
?paypay を換金してもらおう!!
朝8時30分すぎの京都駅。ちょっとお金がありそうな方を探し、
「すみませんpaypay使ってますか?財布をわすれてしまい、paypayのお金を送らせていただき現金に換えてもらえませんか」
ビジネスマンの男性断られ、さらにビジネスマンに断られ、女性には話は途中まで。
そうよねー私不審者よねーと思いながら泣きそうになる。
400㎞、歩いて帰れるだろうか。
カマズを見習ってもうひといき。男性に声をかける。話は聞いてくれるが断られる。
途方に暮れる。
マダムと若い男性に声をかけられる。
「今主人から聞いたんだけれど、何か困っているのね?」
長野から来たが、財布も身分証明もカードも忘れ、帰りの交通費の現金が必要でpaypayのお金と換金していただけないか。身分証明がないのでお金も借りられなかった・・・事情を話す。
「息子だったら、paypayの使い方わかるとおもうから、お金用意するわね。
遠くからきて大変だったね」
やさしさに泣く。
そして16,000円の現金を交換していただく。お礼を伝え、そのご家族と別れる。
イベントは午後から。
せっかく京都にきたのだから、どこか観光しよう。
伏見稲荷へお参りに行き、石の重さを確かめる。
きつねさんそのカギは心のカギでしょうか。
そここら目的の五條へ。
イベントはとてもおもしろく、わくわくした。
イベント終了時間からまもなく地元に帰る終電時刻だったので、そうそうに会場を後にする。
目的の人とは400㎞追いかけたわりに距離は縮まらず、話もせずに深夜0時過ぎに長野の自宅に到着。
一度も出番がなかった法螺貝も無事に帰宅。
カマズのこどもたちの背中を見習って、憧れのカマズ合宿を1人やり遂げたような達成感はあった。
追記:財布は車の後部座席にありましたとな。