ある朝のこと。
「あ~なんで~嫌んなる~」と妻。
「スープの味が薄いもんで胡椒とか多く足してまったや~ん」と妻は続けた。
スープを覗いて見ると包みに包まれたままのコンソメが浮いているではないか。そりゃ薄いわ。
嘆きながら早速取り出そうとした妻に「取ったらあかんて!”なんでそんなん”やんこれ!写真撮ってから」と私。
互いに笑みが溢れる。何事もなかったかのように。
3年という時間の醸造の中で私たち夫婦に「なんでそんなん」はひっそりと息づいている。
コンソメのパンチが効いたスープは少しアルミの味がした。
※会話部分は臨場感を損なわないよう岐阜弁のままお伝えしております