Taさんといえば「たかたか」。Taさんの腰のポーチには、薄いビニール袋を細く切ってヒラヒラにしたものと、割りばしの切れ端をセロテープで繋いだ「たかたか」がいっぱい入っている。それが長年にわたる支援スタッフの常識でした。
2022年の7月、Taさんはこれを全て捨てました。
そして、2023年の1月、リュックの中からおもむろにこの物体を取り出され、出来具合をチェックされるようになりました。家で作っているようで、一枚の紙にセロテープをぐるぐる巻きにして作っているということでした。
山根「え、何これやばい」「この形、何」「飛行機?骨?」「Taさんの両手にめっちゃフィットしてるやん」「セロテープでオブジェ作るのはおれも小学校の頃やったけど、これはちょっと規格外やろ…」
圧倒されるままに、このオブジェは置くものではないと思い、浮かせる台座を作って満足しました(Taさんのモノなのですぐに返しています)。
その後もあれすごいよな、まだ成長すんのかな、等ソワソワしながらしばらく経ったある日、
スタッフ「Taさん、あれバラバラに解体して捨てちゃったそうです」
山根「なにー!!」
つくる、ってなんなんと思った一件でした。