唯一無二のパンクパンツThe one and only punk pants

行為者|私Actor | i

発見者|母finder | mother

母が父のTシャツを漂白していたときのことだった。 「ご、ごめん」と言いながら、母はクスクスと笑いを堪えていた。
父のTシャツを漂白していたとき、私のパンツも紛れ込んでいた。
母が握りしめていた私のパンツはすっかり変わり果て、色が抜けて“気の抜けたナス色”になっていた。マダラ模様のナス色パンツ。少し萎びたナスの色。迷彩柄のナス色バージョン。不思議と目が離せないパンツが目の前にある。
もともと使い古してヨレヨレだったため、母は「もう新しいのに変えなよ」と言った。
けれど私には、漂白で偶然生まれた色合いは、世界に一つだけ。ヨレヨレなのに、かっこいい!だから今も捨てずに履いている。

数日後、母は私がそのパンツを履いているのを目撃し、 「なんでそんなナス色パンツ履くのー」と笑った。でも私にとっては――漂白事故から生まれた、唯一無二のファッション革命なのだ。 それでも、一応、新品の紺色パンツもある。でも、まだ出番はない。