吃音をもつ汗だく君の授業に、在籍学級を脱走してきた脱走兵君をお招きして今日も楽しい「変読」の時間。これまで生み出した「ヨコ読み」「超舌巻き舌読み」「指パッチン読み」「なんでも読み」を練習し、新たに「逆さ読み」をしようとした時、脱走兵君が誤って「裏読み」と口走ったことをきっかけに、汗だく君がプリントを裏返し、文字を光に透かして読み始めた。
とんでいく
これが ぼくだ と
でも
おもったりもする
いいこえで うたえたなら と
ほんのすこし
おもったりする
いろつきの はねが ほしいな と
ほんのすこし
ときどき ぼくは 工藤直子
ぼくは ぼく
これはこれでまたひと味違う詩になる。