我が家のトイレには、
カウベル(放牧する牛につける鈴)が設置されている。
今は、眠りについているこの「悪魔のカウベル」。
5年程前までは、昼夜問わず、私の耳に鳴り響いていた。
早朝、まだ深い眠りについている中、
「カラン、カラン カラン、カラン」とカウベルが鳴る。
すると、私は薄い意識の中、トイレへと向かう。
私がトイレの扉を開けると、カウベルをの音を止め、
ニタリと笑みを浮かべる、くい。
私は、笑いもせず、声かけることもせず、
ただ、ただ、トイレットペーパーを巻きとり、
くいの尻を拭く。
尻を拭き終わると、「カラン」と乾いた音が
鳴らされ、水が流れる。
朝も。
昼も。
夜も。
ただただ、自然の営みとともに、
「カラン、カラン」と鳴り響くカウベル・・
くい、2歳の頃の悪夢のような一年間・・・