「なんか手、すごいよ!」
「手、どしたの?」
何人かのこどもたちが教えてくれた。
わたしの右手には無数の点が。
どうやら、連絡帳に書くことを考えている時や、こどもの様子を見ている時に、ボールペンを手に押し当ててしまっているらしい。
たくさんたくさん、頭の中にいろいろ浮かぶ。
『どうやって伝えよう』
『あのこ、怪我しないかな、大丈夫かな』
『しぶんとこどもとの関わり方は、これでいいのだろうか』
そうこうしているうちに、うみだされたものがこれら。
のみこまれそうになる不安や心配から、無意識にわたしを助けようとする画法なのかもしれない。
しばらく、わたしの右手というキャンバスには、新作がうまれつづけそうである。