今日のささやき君は、玄関で水を入れたバケツを蹴り上げるという行為をひたすら繰り返し、ビショビショになっている。と、ボクを見つけた彼は、バケツをもう一つ用意して水を汲み、「一緒に蹴りたい」とささやいた。「オレはどちらを蹴ればいいの？」と聞くと、「先生が好きな方…」と地声で伝えてくれたので、嬉しくなったボクは、彼と肩を組んで一緒にバケツを蹴飛ばした。
 
バッシャーン！！！！
 
と、その時、背後から「撮りましたよ（笑）」の声が…。
 
後ろを振り向くと、控え室にいるはずのお母さんがスマホをこちらに向けて立ち、目に涙を浮かべていた。