蜂の巣honeycomb

行為者|父Actor|Father

発見者|娘Finder|daughter

ある日、父が蜂の巣を持って帰ってきた。それも中に幼虫のいる現役の巣を。
父曰く「山道を枝をはらいながら歩いていたら、蜂の巣を落としてしまった。だから持って帰ってきた。」
父は常々奇怪な行動をとり、家族のひんしゅくを買っていた。私は唯一理解のある娘だったが、それでも思った。「なんで?」
 
蜂の巣は枝に付いた状態で、そのままベランダに置かれた。アシナガバチの巣だったようで、恐ろしいことに親蜂が追いかけてきてブンブン飛び回り、子を育て巣を増やし、我が家はそれ以来蜂だらけになった。
 
持ち帰った当の父は、酔っ払って蜂の様子を見に行き、なぜか転倒して頭から巣に突っ込み、蜂に刺されて痛がっていた。