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行為者|息子Actor|Son

発見者|マコ(母)Finder|Maco(Mother)

近くのスーパー。5歳の息子の姿が見えなくなり、興味のある食玩コーナーの前にいた。以前からお店でどこかに行く際は家族に一言伝えて行くか、家族と一緒に行くかどちらかにしてほしいと息子に伝えていた。だが…この日も守ることができず、帰宅後、そのことについて話しをしていた。「この前も伝えていたのに、すぐにどこかに行ってしまったら困ること」を淡々と伝えていたはずが、こちらもボルテージがあがり、注意から叱咤になりつつあった。そんなやり取りの最中、息子からの返答「うーん、うーん、ごめんなさい」と同じフレーズが続く。不意の用事もあり、話しを継続しながらも他のことをしていたこちらも悪いのだが…。息子本人の声だけがコダマする。おかしいなと思って息子の方を見ると、近頃夢中になって使っていたスマートフォン用音楽制作サンプラーアプリを使用して返事をしていたのだ。自分の声をサンプラーのボタンに録音し割り当て、「うーん、うーん、ごめんなさい」という声を会話のタイミングに合わせて再生させていた。
サンプラーとは、外部から音声をサンプリングしたり記憶装置から読み込んだりすることにより、演奏や楽曲制作をするための機器であり、HIp-Hopなどの音楽に多様されている。そんな機器の機能をスマートフォンアプリ化したものを息子は使い、親に叱られるという突発的な現場で瞬時に適応させていたことに驚いた笑。注意し、叱咤していたこちらも可笑しくなり、その場で笑ってしまった。
ちなみに、叱っていたこちらの声もこっそりサンプリングされ、息子の楽曲制作に活かされている…。